翻訳者の英語メモ帳1(民訴)
英日の翻訳者として日々の
英語についてのメモを残していこうと思いました。
今回は民事訴訟法関連です。
法律関係の翻訳案件の依頼が来ても
いつもはできるだけ避けるのですが
レートの良さにつられました。
四苦八苦しました。
四苦八苦するというのは
経験上
商品の品質があまりよくない、
ということを意味しています。
難しいな
と思えるレベルのものを
何度もこなして
楽勝!という感じになった
ドメインには
よい評価をいただけます。
でも法律は…
後が怖いです。
私は日本の大学の法学部卒ですが
自慢じゃありませんが
法律はまるで駄目です。
条文を読む⇒爆睡です。
用語や言い回しが決まっていて、
絶対言い訳できない!
のと
一文が吐きそうなほど
長いのが嫌いです。
って悪口言っててもしょうがないですね^^
専門にやっている方の文章は
美しく理路整然、
素晴らしいです。
読み直してみて変だなと思ったら
私の場合100%誤訳なので
その箇所を納得がいくまで調べます。
でもネットやオンライン辞書でいろいろ調べても
なかなか出てきませんでした。涙
法令用語日英標準対訳辞書というのがあるのですが
ここに英語をほうり込んでもヒットしません。
日英なのでそこまでの
英語の訳文になっていないのだと思います。
はっきり言ってあまり使い物になりませんでした。
そこで、英語で検索をかけ、
英語の法律関係の質問サイトや
弁護士さんのウェブサイト、
英英の法律用語辞典みたいなのにたどり着いて
やっとあった!
という感じです。
上記のように
四苦八苦なうえに
納期がきついので
一日18時間ぐらい働きました。
ここ数日
寝ている以外は
食べながらでも〔≡_≡;〕
翻訳していました。
目と腰が半端なく痛いです。
こんなに苦労して調べたことを
もう一度調べ直すのは
時間の無駄なので
自分用に記録しておこうと思います。
同じような翻訳をしていて
検索している方には
まれに役立つかもしれません。
調べていたことにたどり着いた時の
あのうれしい感じを
味わっていただけたらと思います。
[勉強になったサイト&今後も何かと助かりそうなサイト]
法ナビ法令用語:http://waei.hounavi.jp/
債権回収の魂:http://skaisyu.net/v28-7.html
ハイキャリア:http://www.hicareer.jp/
[知ってると訳せるフレーズ&単語]
★ Save where../Save that…
例文:Paragraph 34 is admitted save that it is denied that …
…の棄却を除き第34項が認められる
★ Save as provided in: …に定められている場合は除き
★ time barred..時効
はい、ここでおしまい、と棒で止められるイメージかな…
★ Disgorge….引き渡す・不法に取得した利益を返還する
いったん飲み込んだものをうえーっと吐き出すイメージ。。。
★ Admission….民事における自白
(刑事の場合は Confession)
Admissionは、普通は「入学」とか、「入場」
のイメージの言葉です。
なぜこの言葉が「自白」になったのか、
を私なりに考えてみましたが…
学校・会場など入るのに許可が必要な場所への入場を認める
↓
つまり入って「いいよ」と認める
↓
事実を認める
↓
「自白」する
バーやナイトクラブのバウンサーが、
OKいいよ、
と言っているのがなぜか目に浮かびました。
★ diversion….流用(通常は道などが分かれていくイメージだが、民訴では資金や利権などの「流用」)
通常A社に行くべき利益の流れを変えて、B社の方に流す、
つまり流用です。
★ advance……提出(通常は前に進むイメージ)
★ knowing…..”knowing receipt”などのように使う。
(違法と)知っていて受け取る⇒ 故意の取得
★ particulars…particularly は「特に」という意味なので転じて「明細」
★ Set aside…取っておく、わきに置く、の意味から「除外する」
★ Fiduciary duty….受託者義務・信任義務
★ put to strict proof…..決まったフレーズで、「証明しなければならない」
★ join issue with….議論
★ in the premises,….これを前提に
★ deny….棄却する
はあ。
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