英国住み。日本との時差8時間。地球は回っている。

カタルーニャはスペインから独立するの?その背景は?

スペイン、カタルーニャの独立についての連日の報道に、目が離せない状態が続いています。


以前務めていた会社の子会社がバルセロナにあり、何度も仕事や観光で訪れている場所なので、個人的にとても気になります。そこで今回は、カタルーニャの独立について簡単にまとめてみました。

これまでの経過

10月1日
カルレス プッチダモン州大統領が主導する、独立への住民投票でカタルーニャとマドリッド政府が衝突。投票しようとする市民とそれを阻止しようとする警官隊が激しくぶつかり市民に多数の負傷者がでます。


このときの投票率は住民全体の約43%。そのうちの90%が独立を望む投票をしました。


過半数に満たないこの投票率の低さを理由のひとつに、マドリッド政府は選挙の無効性を主張しています。また、独立反対派は、Silent Majority(無言の過半数)と称して、この投票を無意味なものと主張しています。


10月27日(金)
カタルーニャの議会で、国政与党の国民党などの議員が退席したうえで投票が行われました。結果は独立に賛成70、反対10、白票2。議会の周りに集まる独立派の群衆の見守る中、独立が一方的に可決され、プッチダモン大統領はカタルーニャの独立を宣言します。


10月29日(日)
独立反対派による大集会が行われます。マドリッド政府は、憲法155条を適用し、カタルーニャの自治権をはく奪、直接統治に乗り出します。


カタルーニャ議会は解散、大統領を含む独立派の主だったメンバー、警察トップを解任。12月21日に正式な選挙を行うことを発表します。


マドリッド政府は、プッチダモン氏とそのメンバーを、国家反逆罪と、選挙での公金の不正使用を理由に犯罪者とします。捕まれば、30年前後の禁固刑。


10月30日(月)
プッチダモン元大統領を含む独立派メンバー5人は、カタルーニャから車でフランス国境を越えて、マルセーユに、そこから飛行機でベルギーのブリュッセルに飛びます。


プッチダモン氏の月曜日のツイッターには、カタルーニャとスペイン国旗を掲げた州議会建物の写真と「おはよう!☺」のような書き込みがあり、日常通りの業務を装ってのカタルーニャ脱出だったようです。


カタルーニャに残った独立派は、やはり複雑な心境とのこと。っていうか、これは怒るやろ。。。まあでも捕まっちゃったら何もできなくなりますから仕方ないですね。



10月31日(火)
プッチダモン氏、(氏いわく、ヨーロッパの首都)ブリュッセルで記者会見。英語、フランス語、スペイン語、カタルーニャ語を切り替えての談話でした。スペイン政府が「復讐する」ので、カタルーニャには帰れないんだ。と語っていました。



EU諸国や他の国はどう思っているの?



今のところ、カタルーニャの独立を認めている国は全くありません。フランス、ドイツ、イギリス、米国など、すべてスペイン政府を支持し、独立を認める動きは全くありません。


EUは、イギリスのBrexit のこともあり、もうこれ以上分裂してほしくないというのが本音でしょう。


スペインのGDPの20%を支える経済力を持つカタルーニャですが、この独立騒ぎで不安定になったバルセロナに見切りをつけた1700余りの企業や金融機関などが、スペインの別の場所に拠点を移してしまいました。

独立してもいいことはあまりないんじゃない?

ここからは、私個人の一方的な考えなんですが…


確かにバルセロナに行くと、アパートやビルなどの建物の窓からカタルーニャの旗が翻っているんですね。祝日じゃなくても。


スペインの国旗じゃなくて、カタルーニャの。


スコットランドに行くと、セントアンドリュースの旗しか翻ってないんで、一緒ですけどね。


やっぱり、そういうの見ると、理屈じゃなくって独立したいんだな。って思うわけですよね。


独立派市民の声なんかを読んでると、「祖母の頃からの念願です」みたいなこと言っているんですね。切ないですよね。結局マドリッド政府から良い扱いを受けてこなかった、という恨みがあるんです。


でもカタルーニャの政府がマドリッドの政府以上にうまくやれる、という保証もないですよ。


スペインから独立してEUから出て、自分たちだけの警察、司法、軍隊、紙幣、なんかを作り直すとなると大変だと思うんですよ。後ろ盾もないからあんまりパワーもなさそうだし。


スペインのバルセロナだから、世界中の大企業が安心してヨーロッパの拠点として使っていたんですよね。


政情不安で観光産業も少なからず打撃を受けているだろうし、経済効果もいまのところないですよ。





独立反対派は結構若い人に多いかもしれません。「自分がカタルーニャに住む理由は、将来に期待が持てるから、経済的に発展する都市だからだ。独立派がこういう自分たちのようなものの夢を打ち砕くのは絶対に許せない」というコメントを目にしました。


今回の独立騒動が無駄だとは決して思いません。積もり積もった思いをきちんと表現できたので、これをうまく使って、スペイン政府と交渉してもっと自治権を拡大したり、自分たちの有利な方向に使えばいいと思うんですよ。


私は20年近く日本という国から出ていて、ナショナリズムにはとんと疎く、天気が良くて、お腹が膨れて、屋根のある所に住めたらどこでもいいじゃん、というスタンスなので、こういう風に独立を叫ぶなら、とっくにその地を出ていると思いますから、カタルーニャの人々の本当の心持は理解できていないんだと思います。



明るく、活気に満ちたバルセロナ。ガウディの建築物が点在する美しい街。大好きなカタルーニャ、バルセロナが大きな傷を負わないことを祈ってやみません。



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