八丁味噌とは?赤味噌・白味噌?味噌についての疑問を解消!
色の濃い味噌、
とくに八丁味噌を、
近場で手に入れることがとても難しいです。
近所の中国系マーケットで売っているのは、
クリーム色、または白い味噌で、
運がいいと小さい100gパックに入った
ミックス味噌(薄茶色)なるものがかろうじて手に入ります。
管理人は名古屋出身で、
「名古屋めし」という言葉など
影も形もなかった子供のころから
八丁味噌を使った赤だし味噌汁、
味噌カツ、味噌煮込みうどんという
まさに、「まっかっかの味噌」で育っていますので、
色のない味噌には魂を抜かれたような思いがするのです…
(つまり赤みそを使う以外の料理法を知らないというだけの話ですが…^^)
八丁味噌がにゃーと味噌汁もうみゃーことできんがや!
(訳:八丁味噌がないと味噌汁もうまくできないじゃないか!)
と怒り心頭に達したところで、むくむくと疑問がわいてきました。
そもそもわが愛する八丁味噌とはどんな味噌なのか…
また、赤味噌や白味噌との違いはどんなところにあるのか?
そこで今回は
この八丁味噌を中心に、お味噌についていろいろ調べてみることにしました。
衣がカリッとして、甘く濃厚な八丁味噌だれがかかり、
ジューシーな肉汁があふれる
名古屋の味噌カツでも頬張りながら、
どうぞお気軽にお付き合いください!
材料の違い – 味噌の材料は大豆だけじゃない!
さてこの味噌なのですが、
八丁味噌系の味噌しかしらなかった管理人は、
味噌は大豆から作るものと思いこんでいました。
しかーし、
どうやら大豆よりも米・麦などから作られた味噌のほうが主流のようなのです。
一口メモ
【米味噌】
材料:米と大豆を発酵熟成
色:
米の白味噌は黄色やクリーム色(煮大豆使用)
代表的なみそには、
信州みそ(あっさり系・写真右)や江戸甘味噌(甘味系・写真左)がある。
米の赤味噌は赤っぽい色(蒸大豆使用)
代表的な味噌には津軽味噌(辛味系)、仙台味噌(コク系)がある。
産地:全国
【麦味噌】
材料:大豆と大麦・はだか麦を発酵熟成
色:麦の白味噌(九州・四国西部・中国地方西部)・大麦の赤味噌(北関東)
代表的な味噌には、島原味噌、薩摩味噌がある。
生産量は全体の11%
【豆味噌】
材料:大豆を発酵熟成
色:濃い赤(蒸大豆使用)
代表的な味噌には八丁味噌がある。
甘味が少なく渋みとコクがある。
産地:愛知県、岐阜県美濃中南西部・三重県東北部
味噌の色の違い - 八丁味噌の濃い赤色は蒸し大豆から
ここまできてわかったのは、
味噌の色の濃淡の差は材料の違いではなく、
材料の処理法からくるものだということです。
大豆の下処理:
煮る → 白っぽくなる
蒸す → 赤っぽくなる
ということで、
材料が豆だから赤、米だから白というものではなかったんですね。
八丁味噌の原料はすべて蒸し大豆なので
ほかの種類の味噌の色より、
赤みが強いのはこれが原因のようです。
八丁味噌の赤い原因はわかりましたが、
ではなぜ八丁というのか?
それは次をご覧ください!
八丁味噌の語源は?
江戸時代のころ愛知県岡崎の矢作大豆、
知多や吉良町の塩を使って、
徳川家康の生まれた岡崎城から、
西に八丁離れた八丁村(現在愛知県岡崎市八帖町)
で豆味噌を製造させたことから、
その村の名前をとって、
「八丁味噌」の名前がついたとのことです。
江戸時代から操業を続ける
「カクキュー」と「まるや」が
岡崎の旧東海道を挟んで、
八帖町で今も営業しています。
厳密にいうと、
八丁味噌はここで製造されたものを指すという2社の主張から、
商標登録が出願されました。
ところが、愛知県ではこの老舗以外にも
八丁味噌と同じ製法で、
豆味噌を製造している業者があり、
この登録商標出願は却下されました。
現在「八丁味噌」という名称は、
2社の商標としてではなく、
普通名詞として使用されています。
まとめ
まとめ
✔ 赤味噌と白味噌は大豆の処理方法によって区分される。蒸し大豆は赤味噌に、煮大豆は白味噌に。
✔ 八丁味噌は赤味噌の一種で、東海地方で生産される豆味噌を指す。
✔ 八丁の名称は、家康の生まれた岡崎城から、西に八丁離れた八丁村を生産地としたことから生まれた。
✔ 日本各地に特色ある美味しいお味噌がたくさんある。
いかがでしたか?
最後までお読みいただきありがとうございます。
お味噌は、その地域の名物料理ととともに、
日本が世界に誇れる調味料です。
美味しくて栄養もたっぷりのお味噌を使って、
料理のレパートリーをどんどん広げたいと思いました!
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