英国住みフリーランス。日本との時差8時間。地球は回っている。

新しい日本語 – 好きなのと嫌いなの

言語は生き物と言われます。
毎年流行語が生まれては消えて、
そのうちのいくつかが定着していきます。


私は実際に日本に住んでいないので、
こんな言葉は前になかった、
というのがはっきりとわかります。


そしてその新しく湧いて出た日本語には、
楽しいものもあり、
あまり好きじゃないものもあります。


そこで今日は、ロックダウン中の究極の暇つぶし、
最近出てきた日本語で好きなものと嫌いなものを
挙げていきたいと思います。


完全に私の独断なので、
ロックダウンのストレス発散と思い、
大目に見ていただければ幸いです。

【嫌い】「大人女子」とか女/男のことを「女子/男子」という

もうこの言葉が定着してから、
何十年もたっていると思うので、
今更何を!と思うかもしれませんが、
これを聞くたびに
「けっ、馬鹿か」
と思います。( ´∀` )


いい年からげた大人が、
「なにが女子じゃ」と思います。


この気持ちはこの言葉を初めて聞いた時から
今この瞬間まで、
1ミリたりとも変わっていません。


いい親父が「男子」とか言ってるの聞くと、
正気か、脳みそ割ったろか!
と思います。


いつまでも小中学生のままでいたい、
という
日本人の幼児性が思わず
さらけ出ているとしか思えません。


書いてて吐き気がしてきましたので、
次に行きましょう。

【嫌い】「アラフォー」「アラフィフ」とかAroundをアラと省略する



40代、50代という言葉は今や死語。
自分の年をカタカタでごまかそうという魂胆ですね。


40代はどこまで行っても40代、
アラフォーと言ったところで
実態は変わりません。


しかも、英語の Around forty を醜く省略して
アラフォーです。
恥ずかしいので、
英語を話す人には聞かれたくないですね。


これも女子・男子と一緒。
大人になる/年を取るのが嫌だという心の現れ。


その気持ち、よーくわかります。
でも極端なんですね。


「大人には価値がなく、若くてなんぼ」
という日本ならではの価値観と現実回避が
こういう言葉を生み出しているように感じます。


余談ですが、
私は日本の女性ニュースキャスターの区別が全くつきません。
個性や意見がなく、
若くてきれいな女性が
添え物みたいに男性キャスターの隣に座り、
たまにニュース記事を
小鳥のような声でさえずって(読んで)るだけ。
誰がやっても一緒。


BBCの女性アンカーは年取りすぎてて
逆に後進にそろそろ譲ったらどう?
と思うことがありますが、
たとえどんなに若くてきれいで声が小鳥のようであろうと、
相応のキャリアを積むまでは、
おいそれとそういうポストが手に入ることはありません。
あえて言うなら、
櫻井よしこ氏のような感じの人ばかりですね。


そういうのは男がやるからいいんだよ。
という声が聞こえてきそうなのでこの辺にしときます。笑

このくくりでもまあまあ許せる「アラカン」

この中で、思わず笑ってしまった表現が、
「アラカン」です。
還暦前後の年代ということなんですが、
理由はわからないけど、
これはそれほど嫌いじゃない。


音の響きもいいし、ユーモアがあって吹っ切れていて楽しい。


あ、でも自分で使おうとは絶対に思わないですが。


【好き】Subscription を「サブスク」と言いだした



「サブスク」というのは、
英語のSubscription(サブスクリプション)を省略した言葉で、
例えば、AmazonプライムやNetflixなどのサービスを
定期購読することを意味します。


このSubscriptionという言葉は訳者泣かせの言葉でした。


上の例でも分かるように、
AmazonプライムやNetflixって
実際は「購読」するわけじゃないですよね。
どっちかというと「契約」のほうが近いかな。
でもAmazonでは「定期購読」という訳が
今も使用されています。


これまで、
登録だの、
定期購読だの、
サブスクリプションだの、
原文の内容に合わせて、
苦しみながら訳してきましたが、
いつも「なんか違う感」を払しょくできず、
とても気持ち悪かったんです。


そしてとうとう、
この苦役から解放される時がきそうなのです。


サブスク」でいいのね。


よくやった日本人、
カタカナに直す → 省略
の定番パターンで、
この苦難を一挙に飛び越えました。


個人的には全然好きじゃないけど、
背に腹は代えられません。


今はまだ使える段階じゃないけど、
今後ぜひ定着してほしいです。

同じような訳しにくいタイプの言葉に、
insight = 洞察(インサイト)
integrity = 整合性、誠実(インテグリティ)
inspiration = インスピレーション、触発(インスピレーション)
などがあるんですが、
企業のマーケティング資料なんかで頻出します。
こっちもカタカナでOKにならないかな。


いっそ全部カタカナにしたらどうかな。
あ、でもそうなると仕事なくなるじゃん。爆

そんな言葉はないので「ボリューミー」というのはやめて



悪いことは言いません。
「ボリューミー」じゃなく
せめて
「ボリュームがある」と言っといてください。
なんなら
「量が多い」でいいじゃん。


ボリューミーは英語ではありません。
英語っぽくカッコつけようとして、
かえって恥ずかしいことになっています。


料理などの分量が多い時は、
generous portion, large amount of food,
とかで、ボリューミーとは言いません。


【秀逸】ぼっち



否定的な言葉が続いてしまいましたが、
大好きなこの言葉で最後を飾りましょう。


この「ぼっち」という言葉は秀逸だと思います。
そしてこの言葉の入った言葉も大好き。


「クリスマスにひとりぼっちの人」のことを
くりぼっちと言うんだと知って
心の底から感動がこみ上げてきました。


音感もリズムもよく、キュートで、
クリスマスに一人でいる人への愛や悲哀、
その状況に至ったことへの自虐の念さえ感じますね。


こういうのが今後いっぱい出てきてほしいですね。
期待しています!

関連記事

コメント

  1. この記事へのコメントはありません。

  1. この記事へのトラックバックはありません。

スポンサードリンク

カテゴリー

アーカイブ

広告