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砂糖税は肥満にメリットがある?外国ではどうなの?

イギリスでは最近ニュースで、
砂糖税(Sugar Tax)
という言葉をよく耳にします。


いやはや
砂糖にまで税金のかかる世の中に…

といち早く嘆くまえに!

なにやらこの砂糖税
(砂糖を多量に含む食品や飲み物に課税をする)
の目的は、他の所にあるようなのです。

この話題が取り上げられるようになったきっかけは、
2015年10月に発表された、
イギリス公衆衛生局(Public Health England)報告書
Sugar Reduction ”The evidence for action” です。

そこで今回は、
日本でも話題に上る「砂糖税」について、
そしてこの増税が、
果たして本当に肥満対策に適しているのか
調査してみることにしました。

それでは一緒に見ていきましょうね。

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報告書の内容は?

英国人の成人の25%、4歳から5歳の子どもの10%、
10歳から11歳の子供の19%が肥満
また、それを大きく上回る割合の
オーバーウェイト(太り気味)が報告されています。

その結果、今後NHSでの肥満や肥満関連の疾病治療には、
年間5.1億ポンド(約948億円)かかるようになる、
と予想されています。

英国人は全般的に砂糖の取り過ぎで、
全カロリー摂取量の12%から15%を砂糖から摂取。

とくに子供が好むジュース等の、
清涼飲料水の砂糖の量が多すぎで、
虫歯、肥満、健康障害などの原因になっているそうです。

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清涼飲料水に含まれる砂糖の量(出典:http://www.fukushige-dc.com)

The Scientific Advisory Committee on Nutrition (SACN)によると、
推奨される1日の砂糖の最大摂取量は、
現在の半分ほどで、
全カロリー摂取量の5%まで。

つまり平均的な成人で25g(ティースプーン6杯分
にとどめるべきなのだそうです。

もちろんこれには、食品や飲料水に、
添加されている砂糖も含まれます。

砂糖摂取を控える試みを10年間続けることで、
個人の健康ばかりでなく、
医療制度(NHS)の現在の危機的状況をも
救うことができると結んでいます。

8つのアクションプラン

以下が報告書に対する、
大まかな8つのアクションプランです。

1. スーパー、コンビニ、外食産業などでの安売りや販促を削減
2. 多量に砂糖を含む食品や飲料の全てのメディアでの宣伝広告を大幅に削減
3. 砂糖を多量に含む食品の明確な表示
4. 日常的な食品や飲料の砂糖の含有量削減を、幅広く構造的で透明性をもって監視できるプログラムの導入
5. 多量に砂糖を含む食品に最低10%から20%の価格上乗せ(例:課税や課徴金)
6. 公共セクター(病院、レジャー施設等)での食品やケータリングサービス購入に、政府の規格を採用
7. ケータリング、フィットネス、レジャーセクターなどで食品の選択に影響を与える人々すべてに定期的に食品と健康に関するトレーニングを実施
8. あらゆる分野で、食生活での砂糖のレベルを低下させる啓蒙活動を継続して行う

砂糖税に関わってくるのが5.ですね。

さてこの砂糖税、
本当に肥満対策になるのでしょうか?
次でそれを考えてみましょう。

砂糖税の効果は?

英国では、
砂糖税導入が検討されてはいるものの、
今のところ導入しない方向のようです。

では既に導入している国はというと…

メキシコ

mexico

メキシコ人の飲む炭酸飲料は1年に163リットル
世界最大の消費国で、米国より4割も多いのだとか。
肥満率も世界第一位。

そこで、この対策として、
政府は2014年1月、
カロリーの高い食品すべてに8%、
炭酸飲料には1リットル当たり1ペソ(約8円)の税を課しました。

その効果は?

  • メキシコでの健康に関する調査によると、過半数のメキシコ人が、砂糖入り飲料の摂取量を減らしたと回答。
  • メキシコ最大手清涼飲料メーカーの、2014年上半期の国内の炭酸飲料販売量は前年同期比6.4%減。
  • この結果を見ると、
    メキシコでは一定の効果が上がっているようですね。

    米国バークレー市

    米国では、成人のおよそ70%が太りすぎ、
    うち35.7%は肥満なのだそうです。
    (米国立衛生研究所調べ)

    また、米国人の1人当たりの砂糖入り飲料の摂取量は、
    年間平均96リットルだと言われています。

    2015年、バークレー市ではソーダ税が導入されました。
    課税額は1オンス1セント。
    砂糖入り飲料の約600mlあたり20セント(約25円)が課税されます。

    その効果は?

  • バークレー市外にソーダを買いに行けば課税されないので意味がない。
  • 販売店によっては税金分を価格に上乗せしない店もあるので意味がない。
  • 人気商品のソーダの価格は据え置いて、他の商品の売り上げから税を払う販売店がある。
  • 所得が高いバークレー市民は、ソーダの値段が多少高くなっても、気にしない。
  • 米国では、州や市ごとに条例が異なるので、
    市外で買えばいいわけですよね。

    この結果を見ると、あまり効果はないようですね。
    どうせやるなら国ごとやらなきゃ意味ないでしょうね。

    欧州各国の肥満税

    (フランス)
    2011年12月28日、フランスの憲法会議は、
    砂糖入り炭酸飲料を対象にした「ソーダ税」を承認しました。

    フランス人は太っていませんが、
    それでも数年間で、
    平均体重がおよそ3キロ増加したのだそうです。
    肥満防止とともに、税収拡大が目的のようですね。

    課税額は、糖分を多く含む炭酸飲料1缶につき0.01ユーロ(約1円)。

    (ルーマニア)
    ルーマニア政府は2010年「ジャンクフード税」を導入。

    (デンマーク)
    デンマークでは2011年10月1日から「脂肪税」を導入。
    飽和脂肪酸が2.3%以上含まれる食品に対して、
    飽和脂肪酸1キログラムあたり16クローネを課税。
    しかし、国民が隣のドイツで買い物をするようになってしまったため、効果なし
    2012年12月末に廃止。

    (ハンガリー)
    2011年9月1日、砂糖や塩分の多い飲食品に課税する、
    通称「ポテトチップス税」を導入。

    まとめ

    砂糖税、いろいろ調べていると
    本気の肥満対策、というよりは、
    税収アップの方が目的なんじゃないか、
    って疑いたくなる気がしてきました。

    効果的に肥満対策をするなら、
    砂糖に課税ではなく、
    根本的な食生活の教育活動に、
    もっと力を入れるべきじゃないかと思いました。

    最低、
    コーラとピザやハンバーガーの組み合わせをやめるとか。
    激甘ケーキやビスケットをフルーツやナッツにかえるとか。
    魚や野菜を食べるとか。

    それだけでもずいぶん変わると思うんですが…。

    日本食を広める!
    というのはいかがなものか…。

    以上です。
    お読みいただきありがとうございました。


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