イギリスとイングランドの違いは何?英国って?コレですっきり解決!
昨日同級生とスカイプで話していたら、
突然、
「イングランド、スコットランド、
ウェールズやアイルランドの4国が
どういう関係になっているのかよくわからない!
イギリスとイングランドの違いって何?」
と聞かれました。
16年も英国に住んでいると、
もう疑問にも思わなくなったことなのですが…
確かにわかりにくいですね。
そこで今回は
この、一見複雑そうな英国の国家構造を
現地から、わかりやすく解説してみたいと思います。
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国家としての英国
外務省のウェブサイトに記載されている呼称は、
United Kingdom of Great Britain and Northern Ireland
英国(グレートブリテン及び北アイルランド連合王国)
英国の国旗は、
おなじみのユニオンフラッグです。
英国、イギリスと言えば、
普通この国旗を思い浮かべるんじゃないでしょうか。
この国旗は、
イングランド、スコットランド、ウェールズ、北アイルランド4国の
「ユニオン・統一」の象徴です。
ユニオン・フラッグと呼ばれる所以ですね。
もうお分かりかと思いますが、
イギリス、英国とは、
この4国からなる連合国家の名前だということです。
つまり
英国/イギリス(4国の連合国家の名前)
(連合国を形成する4国)
という図式になります!
それでは、次にこの4国を別々に見ていきましょう。
イングランド・England
英国の首都、ロンドンのある英諸島南半分の地域を
イングランドといいます。
国旗はセント・ジョージズ。
白地に赤十字のシンプルなデザインですね。
現在イングランドは、
英国で最も人口が多く、
経済・政治の中心となっています。
イングランドの主な都市
ロンドン
首都。チェルシーやアーセナルのFCがある。
マンチェスター
マンチェスター・ユナイテッドや、
マンチェスター・シティFCがある。
ケンブリッジ
大学で有名。
ニュートンやダーウィンもココ出身。
オックスフォード
英国最古の大学で有名。
英国の首相キャメロン氏もココ出身。
リーズ
英国第二の人口を誇りながら、
地味な感じの北部都市(管理人在住)
ヨーク
スコットランドやバイキングの侵入を防いだ、
城壁が有名な北部都市。
バース
バス(お風呂)の語源。
ローマ帝国時代の浴場の跡がある。
バーミンガム
ミッドランドの中心都市。
ニューカッスル
ニューカッスル・ユナイテッドFCがある。
スコットランドに近い北部都市。
イングランドは、
北でスコットランド、
南西でウェールズと国境を接しています。
歴史的に見ると、
このイングランドが、
隣接する国家のスコットランド、ウェールズ、アイルランドを
次々に征服していった結果が現在の英国です。
(北アイルランド以外のアイルランドは、
英国から独立しています)
日本とお付き合いを始めた明治維新のころ、
この最も力を持っていた国の名前、イングランド/イングリッシュが
エゲレスとして広まり、
やがてイギリスと呼ばれるようになったんじゃないかと思います。
スコットランド・Scotland
青地に白く斜めクロスが抜かれたデザインのこの国旗は
セント・アンドリュースと呼ばれています。
言語は、英語のほかにゲール語などが話されています。
英語はゆったりとして、強いアクセントがあります。
イングランドとの長い激しい戦いの歴史があり、
英連邦への統合の際に、
たくさんのスコットランド人が海外に移民していきました。
スコットランドの現在の人口は500万人ほどですが
それを大幅に超える数のスコットランド系米国人、
カナダ人、ニュージーランド人などが存在します。
特徴的な民族衣装、
キルト(スカートとは言わない)を付けて
バグパイプを脇に抱えた姿は
スコットランドの象徴ですね。
この写真は、数年前のクリスマスの頃に、
リーズの街中で撮ったものです。
リーズはイングランドでも北の街なので、
スコットランドの影響が強いんです。
ハギスなんかも普通にスーパーで売られています。
スコットランドの主な都市
エジンバラ
首都。夏季のミリタリータトゥやフェスティバルが有名。
グラズゴー
スコットランドで最大の都市。
アバディーン
北海油田が発見され一躍有名に。
インヴァネス
ネッシーのネス湖がある。実際には確認できず。
スターリング
スコットランドの英雄ウィリアム・ウォレスのモニュメントが有名。
セントアンドリュース
ウィリアム王子・ケイト妃の出身大学がある。ゴルフも有名。
スコットランドのおすすめ映画:メル・ギブソン主演の「ブレイブハート」
ウェールズ
赤い竜(Y Ddraig Goch、ア・ドライグ・ゴッホ)と
リーク(太いネギ)の緑と白をデザインした
ウェールズの国旗です。
ウェールズの国旗はユニオンフラッグに取り込まれていませんね。
ウェールズは英国南西部にある国です。
英語のほかに、
Welsh(ウェルシュ)Cymric(キムリック)と呼ばれる独自の言語が話されています。
世界で一番長い駅名もウェールズにあります。
この駅に実際に行ったことがあるのですが、
撮った写真がデジタルじゃなかったので、
今回はWikipediaから引用させていただきました。
読み方:
ランヴァイル・プルグウィンギル・ゴゲリフウィルンドロブル・ランティシリオゴゴゴホ
ウェールズ語:
Llanfairpwllgwyngyllgogerychwyrndrobwllllantysiliogogogoch
意味:
「赤い洞窟の聖ティシリオ教会のそばの
激しい渦巻きの近くの白いハシバミの森の泉のほとりにある聖マリア教会」
道路標識もこんな感じです。
読んでいるとぶつかりますのでご注意ください。
ウェールズの主な都市にはカーディフがあります。
ヒュー・グラントの出演映画、
『ウェールズの山(The Englishman Who Went Up a Hill But Came Down a Mountain)』では、ひと昔前のウェールズの小さな村がでてきます。
北アイルランド
北アイルランドはユニオンフラッグを国旗として使用しています。
言語は英語のほかに、
アイルランド語、アルスター・スコットランド語が話されています。
最も大きい都市はベルファストです。
アイルランドの懐かしさを誘う音楽や
美しいアイリッシュダンスに魅せられた方も少なくないでしょう。
北アイルランド問題に関連した
ユニオ二スト(英国との連合支持派)と
ナショナリスト(英国からの独立支持派)との対立が
依然として存在します。
ある調査によると、
住民の38%が自身をユニオニストであると規定し、
24%がナショナリスト、
そして35%がどちらにも当てはまらないと回答しています。
また全体の59%は英国による北アイルランド統治を是認、
22%が統一アイルランドの形成を支持しているとのことです。
まとめ
いかがでしたか?
「英国・イギリス」は
イングランド、スコットランド、ウェールズ、北アイルランド
4か国連合の総称です。
英国内、どの国への移動にも
全く制限はありませんが、
言語、風俗、政治的なスタンス等が大きく異なる
全く別の国の集まりといっていいかもしれません。
最後までお付き合いいただきありがとうございました!
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簡潔でわかりやすかった。ありがっと^^
kora さま、こちらこそ読んでいただいてありがとうございます!
今日は息子(40才)にイギリスについて質問され懐かしくなってこのページを開きました。
仕事の関係でイギリスには、3年間おり、その間に北イングランドに2年弱、北ロンドンに3ヶ月、ワーウィック(バーミンガム近く)に1年おりました。パスポートの延長でエジンバラへも行き、イギリス中を旅行した頃を思い出しました。
有り難うございます。
市川さま
記事を読んでくださり、コメントもいただけて、とてもうれしいです。ありがとうございます。そうですか、英国に3年間住んでいらっしゃったんですね!北イングランドはどちらでしょうか。とても近くのような気がします。^^英国はまだ春浅く、一週間前には雪が降ったほどの寒さが続いていますが、日照時間だけはどんどん長くなってきています。もうじき英国の地味目の桜の花が咲き出します。これを見て日本を思い出しています。またおこしください。
ありがとうございました。
イギリスはPeterleeに工場があり、住居はHartlepoolにおりました。
日本食を仕入れに、サンダーランドへ行ったり、中華のお気に入りの店がミドルスブロにあり、又、家族が日本から来たときには湖水地方へとあの周辺を回りました。
市川さま、
こんにちは。
Peterlee と Hartlepool がわからなかったので調べたらダーラム近郊の海岸よりの場所ですね。私の場合ウィットビーにはちょくちょく行きます。大好きな海沿いの街です。イギリスの海はとても冷たくて、生き物も少なく、日本の海とはすこし違うんですが、それなりに荒々しい風情があっていいですね。
湖水地方も日帰りの距離ですね。私はバタミア湖とか奥まった湖が静かで好きです。
長期間の単身赴任、本当にお疲れさまでした。英国の思い出が良いものとしていつまでも心に残ることをお祈りしております。
こんにちは
すごくためになりました。
先日、5/27〜6/4までイングランドに初めて行ってきました。ロンドンとポーツマスへ。
とにかく毎日が楽しく日本へ帰るのが寂しかっです。イングランドの人たちは皆さん親切でした。そしてみんな生き生きとした顔で笑顔で働いている姿をみたら、日本によけいに帰りたくなくなりましたよ
Thank you for reading
Dear Yuko,
Many thanks for your message!
こんにちは、記事を読んで下さりありがとうございます。
ロンドンとポーツマスですか。楽しい旅でよかったです。
私も日本を出ている高揚感というか緊張感が好きで、
そうこうしているうちに、もう19年たってしまいました。^^
これからイギリス通いが繰り返されるかもしれませんし、
もしかしたら、こちらに移住、ということになるかもですよ^^
ではでは!