英国住みフリーランス。日本との時差8時間。地球は回っている。

ロボットは人間の仕事を奪う夢をみるのだろうか?

ロボットが人間の仕事を奪う

オックスフォード大学工学部の

Carl Benedikt Frey
Michael A. Osborneの発表した論文

「THE FUTURE OF EMPLOYMENT: HOW SUSCEPTIBLE ARE JOBS TO COMPUTERISATION?」
「雇用の未来:コンピュータ化に影響を受けやすい職業とは?」


にざっと目を通してみました。

このフレイとオズボーンの論文ですが…

その内容は、
702種の職業を、
コンピュータ化にどれ程影響を受けるかで、
ランク付けするものです。

この論文が発表された途端、
大きな波紋が広がりました。

もしかして、

自分の仕事がロボットに奪われるんじゃないか?!

と。

誰しも、ロボット(機械)には、
『自分がやりたくないことだけやっててほしい』
という風に考えているわけですから。

自分の仕事を取られるとは、
夢にも思わなかった。
なんだか怖くなっちゃったと。

かく言う私も、
機械翻訳の精度が、
刻一刻と高まっていることに、
脅威を感じる一人であります。

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ロボットに奪われるかもしれない職業とは?

では、どんな職業が、
コンピュータ化に影響を受けやすいと書かれているのでしょうか。

(影響を受けやすい順)

98% 運転手/セールス
98% 法律事務所の秘書
98% 簿記、会計、会計監査事務
98% モデル
97% レストラン、ラウンジ、コーヒーショップなどのホスト・ホステス
97% レジ
97% 電子機器組み立て
96% レストランのコック
96% カジノなどのゲームのディーラー
96% 事務員
96% レセプショ二スト、受付
95% 郵便業務
95% 動物のブリーダー
95% 図書館司書
95% ネイリスト(マニキュア・ペディキュア)
94% ウェイター・ウェイトレス
94% 会計士
93% ごみ収集
92% 製造業

データを集計する仕事、
接客業、
組立製造作業、
など、
作業をルーチン化しやすい職業は
コンピュータ化しやすいということですね。

ちなみに英国では、
ほぼ全ての大型スーパー、
コンビニ型店舗に、
自動料金支払い機(非ヒト型ロボット)が導入されています。

アマゾンのドローンなど、
宅配サービスも無人化の計画が進んでいます。

ヒースロー空港で、
小型無人自動車が走っているのを見ました。

オズボーンの計算した未来は、
結構早くやってくる気がするのです。

つまり、
店舗や作業現場に人が極力いなくなった世界です。

「無機質の世界」

その仕事をロボットに取られたくないですか?

…とまあ、
暗黒世界を目の当たりにしたようで、
ショックを受けてしまったわけですが、
ほんとにそうなんでしょうか?

ここで考えたいのは、
私たちのしているこの仕事は、
はたしてロボットにとられて惜しい仕事だろうか、
ということです。

職業に貴賤なし、
とはいうものの、
肉体的にハードな仕事ならば、
当然キツイと思うこともあるでしょう。

毎日同じことを繰り返すのが苦手な人は、
苦手だと思いながらも、
その仕事を生活のために続けているわけです。

その仕事、
本当にやりたいですか?
ロボットにとられたくないですか?

ロボットと生きる未来をシミュレーションした映画

ところで、
この論文をきっかけで、
懐かしく思い出した小説があります。

フィリップ・K・ディック著
『アンドロイドは電気羊の夢をみるのか』
(ハリソンフォード主演の映画『ブレードランナー』の原作)

この小説には、
レプリカントというヒト型アンドロイドがでてきます。
彼らは、火星の宇宙基地での過酷な労働を嫌い、
暴動を起こし地球へと逃げ帰って
人間社会の中に潜むんですね。

ヒト型なんで、
人間そっくりで見分けがつかないんです。

というか、
人間より優れた頭脳と肉体を持ち、
精神もより人間に近いものになっている状況です。
Earth

このSF小説の世界観では、

人間はアンドロイド(ロボット)に、
『肉体的にキツイ仕事を変わりにやらせている
というスタンスです。

でも困ったことに、
このアンドロイドは、人間と同じように、
心を持ち、痛みを感じるんですね。

そもそも、
人間に限りなく近い高度な動きと応答をさせるために、
ロボットにどれほどの思考能力や感情を、
備えさせる必要があるのか…。

予測不能の部分を、
シミュレートしてくれた映画だと思います。

ロボットに仕事を譲っても幸せでいられる未来

おそらくロボットに仕事を取られ、
人間の失業率はうなぎのぼり。
という時期があると思います。

それでも私は、
ロボットが大半のルーチンワークをこなしてくれる世界
希望を持っています。

ロボットに投資して得た富の一部を、
企業は何らかの形で社会に還元してください。

ルーチンワークから解放された、
人間の可能性を
過小評価してはいけません。

space

炊事だけでも大仕事な時代がありました。
ネットのない時代には、
手紙を書いて封筒に入れて、
郵便ポストに入れて
届けていたんです!
(今でもですが)

恋人からの手紙を
親に隠されて誤解したまま
他の人と結婚、
とか、
携帯電話がない時代なら、
がちであったでしょう。

そんな時代をびゅんびゅん超えてきた、
人間の力は、
計り知れないほどすごいんじゃないかと思うのです。

極言します!
ロボットができる仕事は、
ロボットにやらせましょう。

私たち人間は、
ロボットがやろうとしてもできない
新しい未来を作る仕事に取り組むべきなのです。

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